「College Big Band Series」より東京選抜の慶應義塾大学ライト・ミュージック・ソサエティによる「パパイヤ・エクスプレス」
そもそもこのシリーズですが、東西対決のような形でそれぞれ3校の計6校を選抜。録音に関してお題や取り決めは特にないようで、
法政大学のようにB面が全てオリジナル曲もあればカバーによる構成もあったりと正に6校6色。
ライナー(瀬川昌久氏)によると、初めて本場アメリカで
JAZZを聴き、日本に持ち帰った日本人と言われている人物は慶應の学生だった菊池滋彌氏で、大正時代末期に東京で初めてJAZZを演奏したのは他でもなく慶應の学生バンドだそう。そんな日本で最もJAZZの歴史がある大学のバンド、ライト・ミュージック・ソサエティは昭和21年12月の発足。
佐藤允彦、
大野雄二、
鈴木宏昌のピアノ三羽烏をはじめ、北村英治、
三保敬太郎、
村井邦彦等、
日本のJAZZメンを最も多く輩出しています。
冒頭「Unit Seven」はベーシスト、サム・ジョーンズのライティング。
The Cannonball Adderley Quintetのバージョン等がポピュラーですが、本作ではOBの中川賢二(一昨年に亡くなられました。合掌)にアレンジを依頼。これが絶妙に洒落おつであるとともに、彼らのこの企画に対する意気込みを感じます。A2「Just Friends」はルイス・クレンナー作、
シナトラの歌唱等で知られたスタンダード曲で、本作では「世界まるごとHOWマッチ」、「ニュースステーション」等数多くのTV番組音楽を手掛けた名アレンジャー、前田憲男に編曲を依頼(A3「Here's That Rainy Day」も)しています。
B面は上田力のライティング&アレンジ(このバンドの為の書き下ろし?)による3部構成の組曲。当然A面とは雰囲気も変わり、がらりとクロス・オーバー調のサウンドですが、その印象はやはり洒落おつ。タイトル曲も秀逸ですが、個人的には「リックズ・キング」が白眉と存じます。
慶應義塾大学ライト・ミュージック・ソサエティ – パパイヤ・エクスプレス '79 KingA1.
Unit SevenA2. Just Friends
A3. Here's That Rainy Day
B1. Tropical Light
・Rick's King
・Sunset 501
・Papaya Express
Credit;
Arranged By – 中川賢二、前田憲男、上田力
Alto Saxophone, Flute – 藤井淳平、矢野恒
Baritone Saxophone – 川崎義元
Bass – 鎌田俊一
Drums – 神保彰
Flugelhorn – 佐藤吾一
Guitar – 原山重信
Percussion – 神保彰、藤井淳平
Piano – 浅野文哉
Tenor Saxophone, Flute – 神埼真雄、田村文孝
Trombone – 内田俊一、片岡紀夫、高橋克人、伊藤洋三
Trumpet – 佐藤吾一、山内信彦、稗田浩、新井直之
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