マッコイ・タイナーが73年の七夕にモントルーJAZZフェスティバルに出演した音源を収めた
ライブ盤LP2枚組「エンライテンメント」
enlighetenment(エンライトゥンメント)とは仏教やイスラム教で"悟り・啓示"を表す単語でございまして(ちなみにマッコイはイスラム教徒)タイトルとおり、マッコイの宗教観に溢れた凄まじい演奏でございます。
収録曲は全て彼のライティングで、A1はPierre Lattèsによるカルテットのメンバー紹介。A2, A3, B1でアルバム・タイトルが組曲形式でそれぞれ「Genesis(起源)」, 「Offering(生贄)」, 「Inner Glimpse(意味わからず 泣)」と展開されます。この組曲はその後もライブでしばしば演奏されるレパートーリー。B2「Presence(存在)」は文字通り圧巻のパフォーマンスで、本作きってのフリーキーな演奏。C1「Nebula」(星雲)ですが、こちらは
LATINフレーバー漂うアーシーなリズム隊にまだまだ荒れ狂うマッコイのピアノとこの時若干20歳、本作の後マッコイ・グループに在籍することとなる若き日のエイザー・ローレンスのサックスがブロウしまくっています。C2はD1の序曲で、72年のアルバム「Song For My Lady」より参加のベーシスト、ジューニー・ブースの3分に及ぶオープニングから一気に展開するも、ライブ音源を録音しているがため無理矢理切るような形で序曲は終了。仕切り直しのような感じで続くラストD1は18:42に及ぶ長尺曲ながら各人のソロは素晴らしく、本作の白眉でございましょう。聴いているだけでも下手にスポーツをするより体力を消耗するかの如く圧巻のパフォーマンス。迂闊に針を落とせない強力盤かと存じます。
ちなみに今回の2枚組は
クルセイダーズのアルバム等と同じチェンジャー仕様でございます。
McCoy Tyner – Enlightenment '73 MilestoneA1. Presenting The McCoy Tyner Quartet
A2.
Enlightenment Suite, Part 1: GenesisA3.
Enlightenment Suite, Part 2: OfferingB1.
Enlightenment Suite, Part 3: Inner GlimpseB2.
PresenceC1.
NebulaC2.
Walk Spirit, Talk Spirit - Introduction ※ 試聴はD1へ続きます
D1. Walk Spirit, Talk Spirit
Credit;
Bass – Joony Booth
Drums – Alphonse Mouzon
Piano, Percussion – McCoy Tyner
Producer – Orrin Keepnews
Saxophone – Azar Lawrence
- その他のマッコイ・タイナー作品 -・
McCoy Tyner「Song For My Lady」('73 Milestornes)・
McCoy Tyner「Focal Point」('76 Milestornes)・
McCoy Tyner「Supertrios」('77 Milestornes)・
McCoy Tyner「Looking Out」('82 Columbia)Price:
0yen レコードのご注文及び詳細は
こちら