ミズーリ州カンザス・シティー出身、54~57年にジェリー・マリガンのカルテット在籍時に名声を得たトロンボーン奏者でありピアニスト、作編曲家の顔も持つボブ・ブルックマイヤー。2011年の
誕生日直前の本日に亡くなりました。享年81歳。
故人を偲ぶ一枚は、ノーマン・シュワルツが亡き
ゲイリー・マクファーランドの意思(SKYE)を継ぎ立ち上げたレーベル、グリフォンより78年に唯一リリースしたアルバム。ていうか、78年7月(28, 29日)にマサチューセッツ州ビバリーで行ったライブ音源15曲をLP2枚に収めたもので、70年代の彼の演奏が聴ける貴重な一枚。
なぜ貴重か? 彼は68年にロスへ移住し、スタジオミュージシャンになるもアルコール依存症に陥り、それを克服するまでの10年間、所謂西海岸時代に吹き込んだアルバムは本作を含め4枚。78年というタイミングと裏ジャケの写真、そして本作を聴く限りでは、彼が依存症を克服中か克服後かの判断は当方ではしかねますが、ノーマン・シュワルツが録音するくらいだからきっと後者なのだろうと思います。
収録されている曲で所謂JAZZファンにとってポピュラーなのは、ポーターのナンバー(A1, C4)とA3, B4, C2くらいでしょうか。あとはボブ自身の作曲によるA2, B1, 当時は若手中の若手ピアニストだったアンディ・ラヴァーン作のC3, D1や、他も比較的馴染みの薄い楽曲で、個人的に本作を聴いた印象は、お客さんに媚びた、やさしい選曲と演奏ではなく、自分たちの演りたいことをやっているのかなと。そんな彼も80年代からは主にヨーロッパのジャズバンドのために作曲し、共演。オランダに音楽学校を創設・経営し、ボストンのニューイングランド音楽学校で教鞭を執り、
2005年にはグラミー賞を受賞する等、死の直前まで現役で活躍されたそうです。
Bob Brookmeyer – The Bob Brookmeyer Small Band
1978 Gryphon
A-1. You'd Be So Nice To Come Home To
A-2. Bad Agnes
A-3. Someday My Prince Will Come
A-4. Sweet & Lovely
B-1. Madam X
B-2. Smoke Gets In Your Eyes
B-3. Yesterdays
B-4.
Body & Soul
C-1. Moonlight In Vermont
C-2. Can't Get Started
C-3. Soft Porn
C-4. Ev'rything I Love
D-1. Exactly Alike
D-2. Passages
D-3. (Bob'sTheme) It's A Wonderful World
Personnel are;
Art Direction – Michael Mendel
Artwork By [Front Cover] – Russ North
Bass – Michael Moore
Drums – Joe LaBarbera
Engineer – Bill Ashby, Dale Ashby, "Big" John Laberdine,
Keith Grant
Guitar – Jack Wilkins
Liner Notes – Nat Hentoff
Photography, Producer – Norman Schwartz
Recording Supervisor – Keith Grant
Trombone [Valve] – Bob Brookmeyer
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