ACE WAX COLLECTORS でございます。当ブログではすっかりお馴染み、久々
の登場、エッソ・トリニダード(表記がない場合あり)スティール・バンドでございます。
そして本作は彼らの作品で最も有名な一枚と存じます。ていうか、よくよく考えたら
このバンド名ってすごいですよね。狙ってたのかどうかはいざ知らず、バンドが解散
した今もジャケにエッソの名前∧(数学で及び)ロゴが残るわけで、その宣伝効果
たるや如何ほどのものでしょう。ガソリンはその時見つけたスタンドで給油している
当方でございますが、彼らを世に紹介したエッソは素晴らしい会社と存じます。
今回UPのレコードでございますが、アメ盤は見開きジャケでしてこちらはドイツ盤、
ラミネート加工仕様でございます。今更ながらその内容でございますが、ここ日本で
本作が知られることとなった最大の要因は言わずもがなの
コンピ、
フリーソウルに
Jackson 5「I Want You Back」カヴァーA-6が収録されたことでございましょう。
オリジナルの楽曲の良さと地球上で最も美しい楽器とも言われるスティール・パンの
持ち味がこの上ない融合を果たした、誰しもが認める極上バージョンと存じます。
それだけではございませんぞ
(ナミさん風) ってことで、A-1は
Kinks「Apeman」
カヴァー。当方はオリジナルより本作ヴァージョンの方が好きかも。ていうか、本家を
聴いたことがない方には、完全に彼らの曲と思える位自然な仕上りでございます。
ここで申し上げておきますと、本作に彼らのオリジナル曲はなく、全てカヴァーにより
構成されております。続きましてA-2は
Ronnie Dysonがオリジナルのナンバー。
原曲は勿論素晴らしいのでございますが、こちらも負けず劣らずでございます。
A-3はレゲエのナンバーをチョイス、
Ernie Smith「Ride On Sammy」をカヴァー。
A-4はジャイアンツ・オブ・カリプソ、
Lord Blakie の「Simple Calypso」で、A-5は
CMでもお馴染みの
サイモン&ガーファンクル「Cecilia」 ほんと彼らはアレンジもさる
ことながら、選曲が素晴らしいと存じます。レコードをひっくり返し、「音楽」の時間。
B-1は意表を突いたというか、彼らのレコードではお馴染みのクラシック・ネタ、本作
では「剣の舞」をカヴァー。こんなん見つけました→
「ドナルドの舞」(いらんかった?)
本作のライナーノートにも登場、
Van Dyke Parks「Come To The Sunshine」
カヴァーのB-2。再びカリプソ・ナンバー、
本家マイティ・スパロウに似てなくもない
Load Lintonのヴォーカル+コーラスで盛り上がるB-3。からのB-4もカリプソの
古典で、
Ry Cooder「Jazz」('78)に登場した
Joseph Spenceも歌ったナンバー。
B-5は再びレゲエから選曲、
The Kingstonians「Singer Man」でございますが
レゲエはボブ・マーリー以上に踏み込めない当方もこうして聴いていると、本作然り
乙なものでございます。ラストはパフォーマーThe Rev. Fr. John Sewellによる
アレンジのクラシック曲、
Saint Saens「水族館」 一体なんなんでしょう、最後の
最後まで聴かせる、この行き届いた感じ。これが泣かずにいられますかってんだ!
なにはともあれ、エッソさんに期待すること。ガソリンもちっと安くなんないスかね~
Esso Trinidad Steel Band - July 1971 1971 Warner Bros.
A-1.
Apeman
A-2. If You Let Me Make Love To You Then Why Can't I Touch You
A-3. Ride On Sammy
A-4.
Simple Calypso
A-5.
Cecilia
A-6.
I Want You Back
B-1.
Sabre Dance
B-2. Come To The Sunshine
B-3. Erasmus B Black
B-4.
If I Had The Wings (Like A Dove)
B-5. Singer Man
B-6. Aquarium
Personnel are;
Arranged By – Kenrick Headley (A2 to A5 & B3 to B5), The Rev. Fr.
John Sewell (B1 & B5) & Kirby Johnson (A1 & B2)
Art Direction & Photography By – Ed Thrasher
Design – Dave Bhang
Engineer – Don Landee & Lee Herschberg
Executive Producer – Clyde Bakkemo
Liner Notes – Durrie Parks & Van Dyke Parks
Mastered By – Bernie Grundman
Performer [Panmen] – Allan Gervais, Caspar Durant, Clyde Borde,
Courtney Leiba, Derrick Timothy, Edward Kinsale, Frank Shephard,
Gerald Logie, Godfrey Clarke, Harold Headley, Keith Davis, Kenrick
Headley, Knolly Williams, Lennox Timothy, Linton Harper, Mervyn
Maule, Michael Kernahan, Norris George, Raymond Phipps, The Rev.
Fr. John Sewell, Rufus St. Rose, Stephen Kinsale, Winston Callender
Producer – Morris Ostin
Producer [Associate] – Douglas Botnick
Vocal – Rev. Fr. John Sewell (A1), Caspar Durant, Lennox Timothy
(A3), Frank Shephard, Derrick Timothy (A6), Daring Dan & Company
(B2), Load Linton (B3)
Price:
SORRY, SOLD OUT!